教育
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オムニバスセミナー 2019(R1)

開催日

2019/7/19(金)

時間帯 16:10-17:40
講師 川島 武士 (国立遺伝学研究所、DDBJ、総合研究大学院大学)
講演題目

オープンサイエンスの代表例DDBJの一員として動物のゲノムを比較解析

要旨

ゲノムの塩基配列を解析して主要科学誌に掲載するには、公的なデータベースに配列データを登録しておくことが義務付けられています。これは一度解読されたDNA塩基配列を、世界中の人が自由に再利用できるようにという、科学者コミュニティーが作ってきた合意事項です。国際的に認められた配列データの登録先は世界に三箇所あり、国立遺伝学研究所の運営するDNA Databank of Japan (DDBJ)と呼ばれるデータベースセンターは、その一つに位置付けられています。他の二つは米国のGenBank、欧州のENUで、この三つの間でデータを相互共有する取り決めは、国際塩基配列データベース共同研究(INSDC)と呼ばれています。最近はオープンサイエンスと呼ばれる流れがあり、科学者の生み出すデータを公開して広く再利用することが求められるようになってきていますが、INSDCによる塩基配列の維持管理とその公開に関する活動は、オープンサイエンスの成功例の一つとして評価されています。私はこれまで、多様な動物のありようを知りたいという興味に引っ張られて、ずっと楽しく研究をしてきました。現在はこのDDBJのスタッフの一員として、様々な生物の配列データを縦横無尽に比較して研究する楽しい日々を送っています。研究対象は億年単位の生物進化、研究生活は一年単位の職場変更。今時のアカデミアの現場の一例をお話しします。

会場 先進科学センター会議室(理学部2号館2階)
記録 講義ビデオ
開催日

2019/7/5(金)

時間帯 16:10-17:40
講師 岡本 卓 (SENSY株式会社取締役CRO、SENSY人工知能研究所(SAILS)所長)
講演題目

AI技術概論とスタートアップ企業に飛び出した研究者のキャリア

要旨

現在のAIブームは、第3次AIブームとよばれ、FAMGA (Facebook, Apple,Microsoft, Google, Amazon) が中心となって、ディープラーニング技術をはじめとするAI技術の事業応用の可能性を示したこと、学習に用いるビッグデータが容易に収集できるようになったこと、クラウドコンピューティング環境の充実、AI技術を実装、運用するためのソフトウェアとサービスの整備を背景として、いわゆるコモディティ化が進んでおり、AI技術を容易に事業に取り込むことが可能となり、その応用範囲は拡大の一途をたどり続けている。
現在のAIで用いられているアルゴリズムとその考え方の本質は、関数近似と最適化(関数の最小化)であり、初等関数、微分学、線形代数など、概ね高等学校で学ぶ数学と、一部、大学1年生で学ぶ数学の知識があれば十分に理解できるものである。本講義では、今まさに、様々な分野で先端技術として応用が始まっているAI技術の概論と、その実装・運用技術の実際について簡単に解説する。また、講師は、大学教員からスタートアップ企業に転職した経験を持っているが、そのキャリアについても時間がある限りお話したい。

会場 先進科学センター会議室(理学部2号館2階)
記録 講義ビデオ
開催日

2019/4/26(金)

時間帯 16:10-17:40
講師 神田 展行 (大阪市立大学 大学院理学研究科 教授)
講演題目

極限技術で宇宙を探る重力波観測~”時空”がこんなに硬いとは!~

要旨

「重力波」とは、アインシュタインが一般相対性理論で1905年に予言した時空のゆがみの波です。重力波が実際に人類によって測定されたのは、予言から実に100年後の2015年でした。時空自体を測る、しかも極々小さな波である故に、現代の極限的な技術を必要としたのです。初めて観測された重力波は、太陽の30倍も重いブラックホール連星の合体から放射されたという驚くべきものでした。こうした高密度・高エネルギーの天体現象から発する重力波は大変なエネルギーなのですが、なにしろ私たちの住まう時空はとても硬いのです。そして、重力波の持つ様々な情報 ―放射源である天体の運動、強い重力場の性質など― は、重力の研究や宇宙像に新しい知見をもたらそうとしています。本セミナーでは、重力波観測に至るまでの歴史、技術を紹介します。そして重力波天文学・宇宙物理学、重力波物理学といった面についての展望を議論します。

会場 物理会議室(理学部2号館3階308号室)
記録 講義ビデオ
開催日

2019/4/19(金)

時間帯 16:10-17:40
講師 樋口 哲夫 (日本電子株式会社)
講演題目

質量分析の面白さと今後の広がり

要旨

質量分析装置は、NMR(核磁気共鳴装置)、赤外分光計とともに、有機化学の分析における「三種の神器」と呼ばれています。その特徴は、分析対象物質の分子量、また構造情報が得られることです。それにも増して魅力的なのがその感度です。質量分析が環境分析で要求される極微量の有害物質定量に広く利用されているのは周知の事実です。材料分野においても微量成分の分析に威力を発揮しています。さらに、各種の前処理装置と組合せることにより、興味深い情報を得ることが可能になってきました。 本講義では、製品開発の面白さと、今後の更なる可能性について述べたいと思います。 

会場 理学部1号棟1階 大会議室
記録 講義ビデオ
開催日

2019/4/12(金)

時間帯 16:10-17:40
講師 Norbert Koch (フンボルト大学 物理学部 教授)
講演題目

Natural sciences contribute to resolving global challenges:What can the individual scientist do?

要旨

Sustainable development of our global society needs answers to decisive questions that move people today and in the future. To that end, governments around the globe have defined the key topics that need attention: a secure and reliable food and energy supply, sustainable use of resources, as well as future means of mobility, health, and information technologies. Since the grand challenges associated with finding solutions for tomorrow cannot be adequately addressed by one country only, international cooperation is a matter of course. The natural sciences, foremost physics and chemistry, contribute by providing fundamental knowledge for the development of technologies that are needed to support the above topical fields. But the individual scientist can provide more than just excellent research and disciplinary education, she/he can build bridges on a political scale, e.g., between countries whose governments are not (yet) ready to interact amiably. Pertinent examples are discussed. Beyond this, large scale scientific infrastructures such as synchrotron radiation sources act as internationally integrating structures. Finally, possible ways to identify one's own research field of relevance for global challenges will be discussed.

会場 先進科学センター会議室(理学部2号館2階)
記録 講義ビデオ

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