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「君も物理チャレンジを! 2018」講座 実施報告書

平成30年6月20日
君も物理チャレンジを!講師一同

表記の「君も物理チャレンジを! 2018」講座を、千葉市科学館(平成30年5月6日, 5月13日, 6月3日)と千葉大学(6月10日)で開催しました。参加者は26名で、4日間の講座を予定通り無事終了いたしました。その実施状況を簡単に報告いたします。

講座の概要

目的

千葉県および近郊で物理チャレンジに応募し、さらには物理オリンピック参加を目指す意欲ある高校生の科学の能力を育成することを目指して実施しました。

開催

千葉大学先進科学センター(主催)、千葉市科学館、 物理オリンピック日本委員会(共催)

期日・会場

平成30年5月6日(日)、5月13日(日)、6月3日(日) 、6月10日(日)
千葉市科学館8F 科学実験室B、および講義室
千葉大学 理学部 2号館 3F物理会議室、2F先進科学会議室、2F先進科学セミナー室

内容

(1)物理チャレンジ第1チャレンジの過去問題を使った模擬テストとその解説
(2)物理チャレンジ第2チャレンジの実験問題(2014年実施)を使った実験課題の実施およびレポートのまとめ方等についての指導

講師

大高一雄(千葉市科学館長)、近藤泰洋(元東北大学教授、物理オリンピック日本委員会プレチャレンジ部会委員)、松元亮治、中山隆史、花輪知幸(千葉大学教授)、深澤英人(千葉大学准教授)、御須利 (千葉大学特任准教授)、杉本高大(千葉大学特任助教)

受講料

無料(千葉市科学館への入場料も無料)

受講生

26名 (高校2年 13名、高校1年 8名、中学3年 4名、中学1年 1名)
(出身校:千葉県 11名、東京都11名、神奈川県1名、茨城県 1名、栃木県1名、宮城県1名)

講座の実施状況

5月6日:理論課題(力学)

大高一雄千葉市科学館館長の開講のあいさつに続き、千葉市科学館の利用についての諸注意があった。例年と同様に、力学について模擬試験と自己採点を行い、その成績に応じて4クラスに分けて解説を行った。本年も午前に力の釣り合いに関する問題、午後に物体の運動に関する問題と内容を絞り、類題はまとめるようにした。密度が一様な球と中空な球で坂を転がる速度が違うことを示す提示実験を行い、理論問題の答えを確認させた。

5月13日:実験課題、レポート指導

近藤先生の指示のもと、重力加速度の測定や大気圧の測定に取り組んだ。今年は実験を複数回行う、グラフ用紙を有効に使う、あるいは複数の方法を試すなどの工夫により、精度を上げる努力をするという点に重点おいた指導が行われた。添付の写真はこの日の実験講座の様子である。

6月3日:理論課題(電磁気学)、レポート指導

受講生の電磁気の履修状況に合わせて3クラスに分け、模擬試験とその問題の解説や関連事項の講義を行った。午後の最初に検電器を用いた実験、大きなアルミ板を電極、サランラップを誘電体としたコンデンサーによる実験などを行った。午前は静電場や電気回路の問題、午後の後半は電磁誘導や荷電粒子の運動の問題に取り組んだ。また午後の前半には、近藤先生により、実験レポートの書き方の基礎・ポイントの講義があり、その後に5月13日の実験レポートを返却しながら個別指導が行われた。

6月10日:理論課題(原子物理・波動)・熱力学

午前は主に波について模擬試験と講義とその解説を行った。午後の最初に偏光板と凹面鏡の実験を行った。どちらも10日の理論課題として出題されたものである。これに引き続き、熱力学に関する問題、量子力学・原子核に関する問題に取り組んだ。

講座実施を顧みて(次回に向けて)

・例年よりも無断欠席が増えた。6月は特に欠席が目立った。6月3日は英語の検定試験と重なったことが影響しているかもしれない。礼儀面での指導も必要であろう。
・全く講義や実習について行くことができない中学1年生の参加者がいた。過去には大変優秀な中学3年生が参加したこともあり、参加を認めたが、高校1年生程度の数学を学んでいることなどの条件を明示した方が良いであろう。

実験講座 風景

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