表面処理発、計算化学・有機分子材料経由、セラミックスナノ粒子へ
開催日 | 2025/10/17(金) |
---|---|
時間帯 | 16:10-17:40 |
講師 | |
講演題目 | 表面処理発、計算化学・有機分子材料経由、セラミックスナノ粒子へ |
要旨 | 10 nmのセラミックスの粒子を作って下さいと言われたら、皆さんはどのような方法を思いつくでしょうか。最初に思い浮かぶのは、大きなサイズのセラミックスを粉砕する方法です。石臼のように身近でも広く使われる方法ですが、1ミクロン以下の粒子を得るのは難しいことが知られています。一方、2023年にノーベル化学賞を受賞したバウェンディらは、1990年代に10 nm程度のサイズを持つ化合物半導体のナノ粒子の合成方法を見出し、これ以降、ナノ粒子に関する研究が爆発的に進みました。この過程で、1~100 nm程度の物質が示す様々な物性や、その応用、金属・酸化物などのナノ粒子の合成法について広く研究が進められてきました。本セミナーでは、セラミックスのナノ粒子の合成方法、共同研究を通じた応用展開について紹介します。 これと共に本セミナーでは、日本の大学における教員としての経験に加え、アメリカの大学での博士研究員、国立研究開発法人での研究員など、様々な環境における研究について講師の体験談を紹介したいと思います。講師は、工学部化学工学系の研究室で材料の表面処理の研究を行って博士の学位を取得後、計算化学や有機分子材料の研究を行い、現在のセラミックスナノ粒子の研究にたどり着いています。これらがどのように決まったのか、どのようにお互いに関係しているかなどについても、お話ししたいと思います。 |
会場 | 理学部1号館1階 109(大講義室) |