CFS_bro_2020
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2007年、FTコースに飛び入学。卒業後、千葉大学大学院からフランス国立石油研究所付属大学院(ENSPM)へ。修士課程修了後にRobert Bosch Franceに入社。2016年にIAVへ転職し、現在に至る。する卒業生住友金属鉱山株式会社 数理解析技術部 研究員 吉本有輝さん新しい産業技術の発展に貢献する新素材・新材料の開発に取り組む 学生時代は、量子化学計算を使って、分子一つ一つが独立して磁石として振る舞う、単分子磁石の研究をしていました。学んだ技術を産業界でどのように還元できるのかを体感したいと思い、修士課程修了後に就職の道を選択。製鉄会社で、量子化学計算に加えて、X線を使った分析技術を磨き、車や構造物を造るための「高強度鋼」の設計に取り組みました。 その後、より幅広い材料の設計に携わりたいと考えるようになり、 現在の会社に転職。現在は、リチウムイオン電池をはじめとした機能性素材の開発に携わっています。 量子化学計算で設計した 製造レシピ案が実験研究者や製造現場との連携で実プロセスに活かされる職場で、 チームワークを通して自分の仕事が実プロセスにつながることに面白さを感じています。「材料」は外からは見えにくい技術ですが、計算機の高速化も、エレクトロニクスの小型化も、機械の軽量化も、最新技術を具現化する「材料・素材」があってはじめて完成するもの。これからの産業界の土台を作っていく仕事に、やりがいを感じています。企業の研究所の研究者として2010年、FTコース(工学部ナノサイエンス学科)に飛び入学。2016年 千葉大学大学院融合科学研究科ナノサイエンス専攻博士前期過程修了。新日鐵住金(現日本製鉄)株式会社先端技術研究所勤務を経て現職。大阪大学 先導的学際研究機構 特任助教 加藤晃太郎さん中学時代に描いた物理学者への夢を実現! 中学1年生の頃にブライアン・グリーン博士の『エレガントな宇宙』という本を読んで、「万物に共通する素粒子の基本法則の研究に携わりたい」と考えるようになりました。千葉大学の先進プログラムを選んだのは、高校3年次を受験勉強に費やすよりも、物理学や数学の幅広い領域を専門的に学ぶ時間に充て、学問の視野を広げたいと思ったからです。 先進プログラムには意欲的に学ぶ学生が多く、興味が共通する仲間と様々な自主セミナーを行っていました。この自主セミナーでは自分一人では興味を持たなかった分野に触れることもでき、現在の研究分野を決める際にも役立っています。また、先進プログラムや自主セミナーを通して、卒業後の今でも頻繁に連絡を取り合うような良き縦横の繋がりを持つことが出来ました。 東京大学大学院で修士号、博士号を取得。その後はカリフォルニア工科大学のポスドク研究員として量子情報の研究に従事し、世界最高水準の研究者たちと関わりながら多くの刺激を受けることができました。現在は大阪大学の特任助教として、引き続き量子情報の研究を進めています。量子情報学の研究者として2008年、物理コースに飛び入学。2012年、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻に進み、修士号、博士号を取得。2017年、カリフォルニア工科大学博士研究員、2020年から現職IAV株式会社 プロジェクトエンジニア 石橋 泰さん日本とドイツの自動車産業の架け橋となる 飛び入学は、得意科目である数学、物理、英語のみの試験で国立大学に入学できることや、受験勉強の1年を短縮できることが魅力でした。1年生からの少人数のセミナーでは毎週、文学部、工学部、理学部などの先生方と直接ディスカッションさせていただくなど、普通に大学に入ってもできない経験でした。 学部では電気電子工学を専攻。学術的な研究を通じて、システム的な考え方や、最適化、人工知能などを用いた開発手法の基礎を身につけることができました。 千葉大学大学院に進学後、フランスの大学院のENSPMの自動車工学プログラムから奨学生として入学できる機会をいただき、留学。カリキュラムの一貫でスカラーシップをいただいた自動車部品メーカーBOSCHのインターンシップ生となり、修士課程修了後、同社への就職の道を選びました。6年間勤務したのち、自動車系のエンジニアリングサービスプロバイダー(ESP)のIAVに転職。日本支社のエンジニアリング部の立ち上げに参画。日本の自動車メーカーとドイツの開発チームによるプロジェクトの橋渡しをしながら、両国の自動車産業の発展に貢献したいと考えています。外資系企業のエンジニアとして14https://www.cfs.chiba-u.jp/early_admission/s_message/

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