CFS_bro_2020
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10「大学院先進科学プログラム」に進学。アカデミアで活躍できる研究者に! 現在私は千葉大学大学院の「大学院先進科学プログラム」に在籍しており、修士・博士合わせて4年間で修了することを目指しています。研究では有機半導体材料の自発的配向分極の起源を探求することが大きなテーマになっています。これは純粋な物理現象として見ても直観に反する非常に興味深いものであり、かつ成果を広範に応用していくことができるものと考えています。これには主に私の得意分野である装置開発と、その装置を使った実験的手法、さらにシミュレーションも駆使して多角的にアプローチしていくつもりです。将来はやりたいことが沢山ありますが、まずはアカデミアで活躍できる研究者として一人前になれるよう努力していきたいと考えています。 先進科学プログラムで4年間過ごした身として、入学してから得られる最も貴重な経験は先進独自の少人数授業にあると私は考えます。先生と学生間で双方向に学習を進める中で、内容の理解だけでなく、学問全体にいきわたるphilosophyを感じる体験に唯一無二の価値があるのです。能動的に大学生活を謳歌したい高校生のみなさんには絶好の選択肢ではないでしょうか。2016年春飛び入学生。工学部ナノサイエンス学科を経て、2020年から大学院の先進科学プログラムに進学。4年間での博士号取得を目指す。大原 正裕さん 大学院融合理工学府先進理化学専攻1年学部2年次に取り組んだ「ZnO微細構造を用いたナノ真空管の研究開発」で、サイエンス・インカレ審査員特別賞、千葉大学学長表彰などを受賞。VOICE/student1年次から研究室に参加し、やりたかったタンパク質の研究に取り組んでいます。 高校2年の春に母がガンであることがわかりました。さいわい早期発見だったのですが、治療の副作用がとてもひどく、退院後も苦労していました。もともと医学部志望だったのですが、母の様子を間近で見ながら、医薬品や治療法そのものを研究することに関心を持つようになりました。そんな時、千葉大学に「飛び入学」の制度があることを知り、説明会に参加したところ、タンパク質の研究を専門とする村田武士教授と出会い、「少しでも早く大学に入って研究を始めたい」と出願を決意しました。11月の説明会から準備を始め、3月に方式Ⅱで無事合格。先進生のメリットは、1年次のうちから個別指導を受けられたり、外部から招いた研究者の話しが聞けたり、関心のある研究室に参加させていただけたりするなど、さまざまな特典があることです。僕自身も1年次の後半から村田先生の研究室で勉強を始めさせていただき、2年生の後半からは、実際の研究にも参加させていただいています。研究テーマはガンや骨粗しょう症の原因となるタンパク質の働きを抑制できる抗体を作ること。この分野で成果をあげ、将来は新たな医療分野を切り開いていけるような研究者をめざしています。2018年春飛び入学生。大学1年生から研究室の一員となり、最年少研究員としてガン細胞や骨粗鬆症に有効なタンパク質を認識できるような「抗体」をつくる研究に取り組む。中村 星王さん 理学部化学科3年1年次の後期から村田先生の研究室で指導を受けながら研究に取り組んでいる。博士研究員、大学院生など、たくさんの先輩たちとの交流も大きな刺激となる。VOICE/student

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