先輩からのメッセージ 2013年度

【Message 01】未来のマテリアルを創造するため原子レベルでの研究に取り組んでいます

日沼 洋陽さん ひぬま ようよう
京都大学大学院 工学研究科 博士研究員

飛び入学から始まった研究者への道。自分を信じて力いっぱい歩んでいます。 スパコンの中に原子を配列する

 大学・大学院在学中から一貫して取り組んできたのが材料工学。ただし、器具を使った実験を行うのではなく、量子力学の基本原理に基づいた理論計算によって物質現象や物質特性を記述する「第一原理計算」と呼ばれる手法を用いた研究です。
 例えば、携帯電話やノートパソコンなどに使われている一般的なリチウム電池は、正極にリチウムの化合物、負極に炭素が使われています、そのリチウムの化合物に「何か」を混合することで性能を向上させることができるかも知れないというアイデアのもとに、その「何か」を加えた場合の効果や特性を計算によって再現しようというものです。具体的には、スーパー・コンピュータの中にバーチャルな原子配列を再現して、今はまだ存在しない物質をつくり出し、その物性や安定性などを検証していきます。また、リチウムやマンガンなど、特定の物質だけでなく、どんな物質にも適用する原子レベルでの普遍的な法則を見つけることも大きな目標にしており、近い将来、世界をあっと驚かせる画期的な発見があるかも…。

いつも目標に向かって全力投球

 MIT での大学院生活、コンサルタント会社への就職、そして研究活動と、大学卒業後はいろいろなことがありましたが、その局面ごとに最善と思える道を選んできたつもりです。そして今は、とても恵まれた環境の中で研究に打ち込むことができます。千葉大学に入学直後の自分に会いに行き「12年後の君はこんなことをやっているよ」と言っても、おそらく信じてくれないでしょう。しかし、好きなことを気の済むまで学び、その中から見えてきた目標に向かって全力を尽くすという僕の生き方は「飛び入学」から始まったのです。
 皆さんも、自分が好きな科学分野を「トコトン学んでみよう」というくらいの気楽な気持ちではじめてはどうでしょう。その中から何かが見えてきたら、それを極める道をまい進すれば良いのだし、仮に違うことに興味が向いたとしても千葉大学の先進科学プログラムの3 年ないし4 年で得られるものは必ず役に立つはずです。何より、「飛び入学で大学へ」というキャリアは自信にもなり、他の人との大きな差別化になりますよ!

日沼さんの歩みPDF