オムニバスセミナー 平成22年度版

開催日 4/30(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 Robert Eder (千葉大学 先進科学センター 特任教授)
講演題目 「Overview of solid state physics」
要旨 The lecture gives a very general overview of solid states physics. This is a branch of physics which explains properties of materials by applying the knowledge from atomic physics such as the Bohr theory to deduce the properties of crystals from the properties of the atoms from which they are made of solids. Solid state physics tries to answer questions such as 'Why are some materials electrical insulators and others do conduct electricity?' - 'Why are some materials magnetic?' - 'Why are some materials superconductors?'
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 5/14(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 雨宮 健太 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 准教授)
講演題目 「スピントロニクスを支える表面・界面科学」
要旨 我々が何気なく使っているコンピュータには膨大な量の情報が蓄えられている。情報は0と1の集まりであり,「スピン」という小さな磁石の向き(N極とS極)によって記録されている。今や1つ1つの「ビット」の大きさはわずか数10 nmになりつつあるが,どのようにしてそれだけ狭い領域に磁石を詰め込み,その向きを読み取っているのだろうか。実はそこには,非常に薄い膜が何枚も用いられており,特に膜と膜の接するところ(界面)の状態が性能に大きく影響する。このような「スピン」と「エレクトロニクス」を組み合わせた「スピントロニクス」と呼ばれる技術分野において,表面・界面科学の果たす役割,特に1原子層レベルの界面を観察するための新しい手法について紹介する。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 5/21(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 岩田 隆浩 (宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 准教授)
講演題目 「月周回衛星『かぐや』で明らかになった月の起源と進化」
要旨 月は、私たち人類にとって最も身近な天体であり、40年以上前に既にアポロにより人類が到達してきましたが、その起源と進化は未だに謎に包まれています。この疑問を解き明かすべく、我が国初の大型月探査機「かぐや」が2007年9月に打ち上げられ、2009年6月までの期間に、15種類の観測機器によって月全体がくまなく探査されました。その結果、巨大衝突(ジャイアントインパクト)による月の誕生や、月の表と裏との違い(二分性)の形成など、様々な現象が解ってきました。本講演では、最新のデータ解析の成果を紹介します。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 7/2(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 鹿児島 誠一 (明治大学理工学部物理学科客員教授,東京大学名誉教授 )
講演題目 「あらゆるシーンで活躍する基礎科学-物理学の視点から」
要旨 物理の役割は,大は宇宙から小は素粒子までのあらゆる物質世界を相手にし,論理性と実証性を武器として柔軟な方法で物事の仕組みを明らかにすることである。しかしながら残念なことに,往々にして物理に対して誤ったイメージが持たれることがある。それは物理は「固く」て「崇高?」な「法則」と「公式」の体系で,強力だが「実用には無力」な学問ということである。また,物理はほとんど出来上がった体系であり,物理の研究を志すとしても今から付け足せるものは少ないという誤解を持っている人もある。
しかしながら,物理は単に知的好奇心を満たすだけでなく,意図するしないにかかわらず,私たちの生活のいたるところで,直接・間接に大活躍をしている。また生命現象を別としても,身近で重要な問題が物理的に解明されていないことも多い。
この講演では意外な活躍をする物理の例を紹介するとともに,基礎的にも将来の応用の観点からも今後が期待される最先端の研究の一部をご紹介する。意外な活躍をしている物理の代表例は,携帯電話や車のGPS(全地球測位システム。車ではカーナビ)である。GPSの精度の背後には,アインシュタインの相対性理論とりわけ一般相対性理論があり,それなしでは1分ごとに7m,1日では10km程度も位置情報が狂うので到底使い物にならない。このほか,医療のためのナノカプセルや,地球と宇宙ステーションをナノチューブで結ぶ宇宙エレベータ構想のナノ物質科学,iPodなどの大容量音楽プレーヤやアイススケートに関係する摩擦の問題への新たな取り組み,電力網やがん治療にも期待される超伝導研究の現状などを紹介する。
会場 物理会議室 (理学系総合研究棟3階)
開催日 8/6(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 岡本 慶一 (東京富士大学経営学部長・教授/同大学院経営学研究科教授)
講演題目 「商品・サービス経済から『経験経済』へ~文化とマーケティングの視点からビジネスの提供する価値について考える」
要旨 現在多くの企業が「コモディティ化」とその結果として起きる「低価格化競争」に苦しんでいます。「コモディティ」とはもともと1次産品や原材料、他と比べて違いの分かりにくい農産物や海産物を指すことばですが、現在では工業製品も含めて、「差別化」がなされていないもの、「同質化」が進展して消費者にとって違いが分からなくなってしまったもの一般を指して「コモディティ化した商品、サービス」というように使われます。これまでの「機能」や「利便性」といった工業社会的価値を追求してきた企業の多くが、この「コモディティ化」による果てしない価格競争とコスト削減の泥沼に追い込まれているのです。この「コモディティ化」から脱出するために、ビジネス、マーケティングの世界では、「価値」について新たな見方が求められて来ています。そうした新しい価値としての「経験」という価値について紹介し、これからのビジネスが向うべき方向について、広告会社での実務を通した問題意識をお話ししながら、一緒に考えてみたいと思います。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 12/3(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 岩澤 康裕 (電気通信大学大学院情報理工学研究科 教授;東京大学名誉教授;日本化学会会長;日本学術会議第三部(理学・工学)部長)
講演題目 「科学史からみた研究・教育と新物質・新プロセス発見」
要旨 研究がどのように進められたか、新物質や新プロセスの発見のいきさつなど、科学史からみて代表的な幾つかの例を紹介する。特に、化学のキイワードの一つである「触媒・触媒作用」について分子レベルの理解を深める。研究教育環境をとりまく政策・施策と課題についても話題を提供する。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 12/17(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 八木絢彌 (千葉大学 先進科学センター 特任助教)
講演題目 「Dr. Stringlove または私は如何にしてアメリカ大学院生活を乗り切ったか」
要旨 ニュートンとライプニッツによる微積分の発明以来、物理学と数学は互いに刺激しあい発展してきた。とくに1980年代以降、ひも理論に代表される量子物理学の研究は、幾何学やトポロジーなどの分野に大きな影響を与えている。アメリカへの留学体験を振り返りながら、物理と数学の織り成す豊かな世界の一端をお伝えしたい。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 1/7(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 渡辺 大輔 (千葉大学都留文科大学東京都立大学・首都大学東京法政大学千葉市青葉看護専門学校 非常勤講師)
講演題目 「多様なセクシュアリティについて考える」
要旨 人間の性別は男と女の二種類である。そしてその男女が愛し合うのがすべてである。はたしてそうであろうか。現在、そうではない人々をさまざまなメディアで日常的に見るようになってきた。しかし私たちは人間の性(セクシュアリティ)の多様さについて、多くのことを知らない。なぜなら、そのことを学習する機会をほとんどもたないからだ。本講義では、人間の性の曖昧さ、複雑さ、セクシュアリティの多様さを知ることを通して、これまで自分自身が(社会が)もっているジェンダーやセクシュアリティについての意識や偏見を見つめ直す作業をおこなう。そこから、社会のあらゆる「常識」や「当たり前」を問い直す視点を獲得することを期待する。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 1/14(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 中尾 裕則 (高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 准教授)
講演題目 「物質の構造と物性」
要旨 私たちの身の回りに存在する物は、全て原子によって構成されています。 したがって、個々の物体の性質(物性)は これら原子の並び方(配列)や原子自身の持つ性質により決定づけられます。 特に、興味深い物性を示し近年注目を集めている高温超伝導体、重い電子や巨大磁気抵抗物質といった強相関電子系と呼ばれる物質群では、この原子を構成している電子の持つ3つの内部自由度 (電荷・スピン・軌道)の作り出す構造が、その物性に決定的な役割を果たすことが分かってきました。そのため物性物理の研究分野では、この電荷・スピン・軌道の構造を調べることが重要な研究テーマとなっています。
本講演では、電荷・軌道・スピンなどの構造を決定するための手法を説明するとともに、求まった構造と物性との関係について紹介します。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
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