オムニバスセミナー 平成20年度版

開催日 4/25(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 Ferdi ARYASETIAWAN (千葉大学融合科学研究科ナノサイエンス学科 教授)
講演題目 Basic Principles of Materials Science and Quantum Mechanics
要旨 From theoretical point of view, the aim of materials science is to compute and predict the properties of materials as well as to explain and understand the physical mechanism behind many phenomena in materials, such as phase transition, superconductivity, colossal magneto resistance, etc. In this talk we will discuss some basic principles needed for a qualitative understanding of electron behaviour in solids. Since electrons are quantum particles, it is necessary to have a basic knowledge of quantum physics, which will also be introduced. Using this very basic knowledge we will try to explore how we can understand certain properties.
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 5/16(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 海部 宣男 (放送大学文化科学研究科 教授)
講演題目 望遠鏡と宇宙
要旨 2009年は、ガリレオ・ガリレイによる望遠鏡での宇宙観測の開始から400年を記念する「世界天文年」である。ガリレオのおもちゃのような小望遠鏡は、当時の人々の世界観をゆるがす大発見を、いくつももたらした。「拡大してみること」で、それまで見えていなかった広大な自然の実態が、あらわれはじめたのである。望遠鏡はめざましく発達し、電波やX線による観測では、可視光では見えない天体や現象も浮かび上がった。こうして、人類が認識する宇宙は拡大を続けてきた。
宇宙=私たちが住むこの世界は、人間の想像や推論で測ることができない奥行きを、どこまでも隠している。それを一つ一つ見出してきたのが、望遠鏡である。本講演では、世界最高の性能を持つ野辺山の45m電波望遠鏡やハワイの8mすばる望遠鏡の建設にもふれながら、望遠鏡とともに広がってきた宇宙像と、太陽系外の惑星やダークマターの分布までを描き出す最先端の観測、その展望を紹介する。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 5/23(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 川野 里子 (歌人)
講演題目 科学が文学を求めるとき
要旨 科学者にはなぜか文学に関わる人が多い。ことにも近代以降の短歌には、医学や科学を本業にしつつ大きな仕事を成し遂げた歌人が少なくない。一見遠いように思える科学と文学。しかし、人間の生の根本に向き合うとき、両者は切実に求め合うのだ。人間存在の不可思議を、未知を知る道は一本道ではない。科学が切実に文学を求める瞬間に書き留められた作品を鑑賞しつつ、現代短歌の魅力を紹介したい。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 6/27(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 潮田 資勝 (物質・材料研究機構 フェロー/ 国際純粋・応用物理学連合 次期会長)
講演題目 光、表面、ナノテクノロジー -The Road Not Taken (選ばなかった道)-
要旨 この講演では私がたどってきた物理学研究の足取りを振り返って、若い学生達に参考になるかも知れない事についてお話しします。内容は、簡単な履歴、どこに行ってどんな研究をしたか、何が面白くてそんな研究をしたのか、などについてお話ししたいと思います。最後に若い学生達にレッスンとして言いたいことは、 “Go abroad young men and women!”
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 7/4(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 日沼 洋陽 (先進科学プログラム3期生)
講演題目 Battery materials and computational analysis of atomic ordering / 留学中に気付いたこと
要旨 First part: Cation ordering of the battery cathode material LiNi0.5Mn0.5O2 has strong influence on the battery properties, however understanding of accurate cation ordering is difficult, if not impossible, with experimental methods. First principles calculations combined with the cluster expansion and Monte Carlo techniques were used to understand the physics of the system and to gain insight into improvement of this material. The talk will be focused on introduction to battery cathode materials and application of computational methodology rather than detailed theoretical background of first principles and other methodologies. This part of the talk will be in English.

後半:アメリカでの生活を通して見聞、体験してきたことで、日本にいるとなかなか気付かないことをいろいろと話します。また、先進科学プログラムおよび博士課程を終えた後、考えうる進路の選択肢についても話します。この部分は日本語で講演します。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 7/11(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 筒井 哲夫 (九州大学 名誉教授)
講演題目 ホタルの光、薄型テレビ、そして有機ELテレビ
要旨 暗闇で私たちが物を見るためには光が必要です。人類はこれまで、たき火の光から始まって、ローソクの光、ガス灯、白熱灯、蛍光灯、ネオンサインなど色々な「熱い人工の光」を作る技術を開拓してきました。一方、ホタルなどのある種の生物は自らの力で、室温で「冷たい光」を作る技術を持っています。ホタルが光をだすように、生物を形成すると同じ有機物を用いて室温環境の下で発する「冷たい人工の光」があってもよさそうですが、実はごく最近まで実現していませんでした。有機ELは21世紀の先端技術がようやく到達した、有機物から穏和な環境下で発する人工の光です。
新しい光である有機ELを用いれば、これまで実現できなかった素晴らしいディスプレイが実現すると期待されます。私は25年以上前、まだ誰も「有機EL」が将来役に立つ光源として利用されるとは考えもしない、ましてや薄型テレビとして市販される日が来るなどとは夢にも思わない時代から、有機ELの研究を始めました。そして、有機ELテレビを電気屋の店頭で実際に見るという幸運に恵まれたのです。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 10/24(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 粟辻 安浩 (京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科 准教授)
講演題目 3次元画像技術 ホログラフィとその光の伝播の動画像観察への応用
要旨 光技術は情報通信や精密材料加工,バイオ,医療など様々な産業分野の高度化や物理学,化学,生物学など最先端科学の解明と理解に必要不可欠になっています.これらの分野では,さらなる高性能化のために約千兆分の一秒という極短時間だけ発光する超短パルスレーザーの利用が進んでいます.このような最先端レーザー技術の向上には,レーザーから発した光が伝播する様子の観察や評価技術が求められています.
私たちの研究グループでは,速すぎて誰も見たことがない光の伝播を観察する研究に取り組んでいます.これまでに,レンズなどの種々の光学部品を通過する超短光パルスの様子や光の伝播の3次元像の動画観察に世界で初めて成功しました.私たちの技術では,世界最高速級の既存高速度カメラの約100万倍以上の速度の3次元映像撮影が可能です.この技術の基礎となるホログラフィとこれまでに達成した光の伝播のスローモーション観察の結果を紹介します.
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 11/7(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 野尻 美保子 (高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所 教授)
講演題目 LHC の物理
要旨 素粒子は我々を構成している基本的な粒子です。素粒子の性質はすでにさまざまな実験で大変詳しくしらべられていて、標準模型とよばれています。標準模型でただ一つ発見されていない素粒子は、ヒッグス粒子です。また、宇宙に存在する暗黒物質と呼ばれる電荷を持たない粒子の正体や、これがどのように標準模型と関係するかもわかっていません。
LHC(Large Hadron collider) は陽子と陽子を高エネルギで衝突させる加速器です。LHC ではATLAS 実験とCMS実験がヒッグス粒子、暗黒物質などを発見しようとしています。この講演ではLHC 実験がこれらの粒子をどうやって発見しようとしているかを説明します。 LHC 加速器の現状や、ネットメディアを席巻したブラックホール騒ぎについてもお話します。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
開催日 1/9(金)
時間帯 16:10-17:40
講師 岡ノ谷 一夫 (理化学研究所 脳科学総合研究センター チームリーダー )
講演題目 言語起源の生物進化学的シナリオ
要旨 言語はヒトに独自な特性であるが、これが神から譲り受けたものでないとすれば、生物学的な進化の産物であると考えねばならない。ヒト以外の動物がもっている形質がいかに進化しいかに組み合わされば言語に至るのか。どのような脳の構造が準備されれば、言語へと通じる進化過程がスタートするのか。小鳥のさえずりやげっ歯類および霊長類のコミュニケーション行動、ヒトの時系列行動などを題材に得られてきた知見をまとめ、言語起源の生物学的シナリオを構成する。
会場 先進科学センター会議室 (理学系総合研究棟2階)
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